TOPs cells® 保護中: 膝の再生医療「TOPs細胞」
札幌中央整形外科クリニックの
幹細胞治療
1.幹細胞とは?
幹細胞は、私たちの体をつくる様々な細胞に変化する能力(多分化能)と、自分と同じ能力を持った細胞に分裂する能力(自己複製能)を持つ特別な細胞です。これにより、骨、軟骨、腱、神経、皮膚など、さまざまな組織や臓器の細胞に変化することができます。
人間の体には約37兆個の細胞が存在し、その中には多くの種類の幹細胞が含まれています。幹細胞は、体の修復や再生において重要な役割を果たしており、再生医療においても大変注目されています。
2.幹細胞の組織修復効果
幹細胞には、組織修復において3つの重要な効果があります。
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1. 分化
組織の修復を助ける
幹細胞は損傷した部位に移動し、その場所の特定の細胞に変化することで、組織の修復を行います。
例えば、骨の損傷部分に移動した幹細胞は、骨細胞に変化し、骨の再生を助けます。
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2. パラクライン効果
周囲の細胞を活性化する
幹細胞は成長因子を分泌し、近くの細胞に働きかけて活性化させ、組織修復を促進します。
この効果により、幹細胞自体が変化するだけでなく、周囲の細胞の修復能力も高めることができます。
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3. エンドクライン効果
遠くの細胞をも活性化する
幹細胞は成長因子を分泌し、これが血液を通じて体全体に運ばれます。
これにより、離れた場所の細胞も活性化し、組織の修復が促進されます。この効果によって、幹細胞治療は広範囲にわたる組織修復をサポートします。
3.幹細胞治療とは?
幹細胞治療とは、患者様の体から取り出した細胞を人工的な環境で培養し、増殖させてから体内に戻す治療法です。当院では、患者様の脂肪から幹細胞を抽出し、細胞培養によって十分な数まで増やした後、再度患者様の体内に戻すことで、組織や臓器の再生を促進します。この治療法は、自然治癒力を高め、効果的な回復を支援する再生医療技術です。
4.当クリニックが提供する脂肪由来幹細胞「TOPs細胞」とは?
当院では、東京大学整形外科との共同研究によって開発された独自の組織採取方法および培養技術を用いた脂肪由来幹細胞であるTOPs細胞を提供しています。
身体への負担が少ない
高品質な幹細胞の提供が可能
委託先CPC(Cell Processing Center)
細胞培養加工室
当クリニックの細胞培養は、厚生労働省の施設番号が付与された委託先CPC(細胞培養加工室)で行われます。CPCは、細胞培養に必要な清浄度が保たれている専用のクリーンルームです。患者様からお預かりした大切な細胞の培養・管理は、専任の培養士が責任を持って最終的な細胞検査まで行います。
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新鮮な状態での細胞培養
患者様から採取した組織は、専門の輸送業者を用いて徹底した温度管理の下でCPCに移送されます。これにより、新鮮な状態で細胞培養作業に取り掛かることが可能です。
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培養時の薬品不使用
培養工程の初期段階で薬品を使用すると細胞にダメージを与えてしまうため、薬品は使用しません。これにより、細胞の健康を保ちます。
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徹底した細胞管理体制
細胞の形や増えるスピードは患者様によって異なります。そのため、毎日細胞を観察し、記録を行っています。細胞数は多ければ良いというわけではなく、患者様に適した細胞数になるように医師と専任の培養士が細かく調整します。
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患者様一人ひとりに合わせた
オーダーメイド培養治療方法や体格に合わせて細胞数を算出し培養するため、患者様に合った高品質な細胞治療が提供可能です。
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採取後1年間は再採取が不要
細胞は採取から1年間凍結保存が可能です。この期間内であれば、再度脂肪組織の採取を行わずに治療を繰り返すことができます。
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細胞の安全性
培養の途中で細胞に異常が見られた場合、患者様の治療に使用できないため培養を中止します。その際、再度細胞を採取することが必要となる場合があります。治療に用いる細胞は、安全性を確保するため、常に厳しい管理下で提供しています。
5.適用箇所
膝関節・股関節・足首・手首・肩・肘などの変形性関節症、関節痛に対し、自己脂肪由来幹細胞を用いて局所注射療法を行います。
当院では、軟骨がすり減って働きが低下した結果、様々な症状を引き起こしている関節に、ご自身の脂肪から取り出した幹細胞を培養、注入し、治療を行います。
幹細胞治療は、変形性関節症により傷ついた軟骨の保護や再生に働くと言われています。
6.治療の流れ
7.よくあるご質問
- 治療に年齢制限はありますか。
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ありません。
基本的に20歳以上を対象としています。100歳の方でも受けて頂けます。
未成年の方は、保護者の方の同意を得られた場合、治療可能です。
- 治療は手術や入院が伴いますか。
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ありません。
細胞治療は麻下で5mm程皮膚を切開し、脂肪細胞を採取します。
入院の必要はありません。
- 変形性膝関節症で人工関節手術が必要と他院で診断を受けました。治療を受けることは可能でしょうか。
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可能です。
症状の進行具合などにより効果に個人差がありますので、一度ご相談ください。
- 治療に関して痛みなど副作用はありますか。
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ある場合もあります。
関節治療の場合は治療後数日間、痛みや腫れが見られることがありますが、一時的なもので数日間後には改善します。症状を早めに抑えたい場合は、治療箇所を冷やすことをお勧めしています。
必要であれば当院から痛み止めを処方するので内服してください。
痛みが気になるようであればご相談ください。
- 効果が出るまではどれくらいかかりますか。
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痛みの原因によります。
痛みの原因により異なり、また個人差もみられます。
関節治療の場合は、炎症による痛みは約1週間後から、関節変形による症状は早くて1ヶ月後から効果がみられ、1年以上かけて緩やかに改善していきます。
- 治療後、注意すべき点はありますか。
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治療当日の入浴、飲酒、運動などはお控えください。
治療後の関節は動かさないと固まりやすくなるため、簡単なストレッチをお勧めしています。
- 常時、内服している薬があっても治療は可能ですか。
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可能です。
ほとんどの場合治療可能ですが、一度ご相談ください。
- 初診時に必要なものを教えてください。
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必須ではないですが…
紹介状やMRI検査・レントゲン検査のデータなどもお持ちでしたらご持参ください。必須ではありません。